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米国における独禁法、
労働組合法の最新動向

桃尾・松尾・難波法律事務所、バーンズ&ソーンバーグ法律事務所 



 ● 米国の商取引を妨げる行為は域外であっても反トラスト法の違反対象に (ケンドル・ミラード 弁護士)
 ● 米国独禁法における三つの特徴が影響し合うと重大な事案に発展する (向 宣明 弁護士)

 ● 過去最大の労働組合法の改正と直近の労働法改正の動き (ピート・モース 弁護士)
 ● 日米の労働法の相違点の理解 特に差別禁止への配慮が重要 (鳥養 雅夫 弁護士)



米国独禁法における三つの特徴が
影響し合うと重大な事案に発展する

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 向宣明弁護士は独禁法について、主要国に共通する特徴を三つに絞って指摘した。

 「一つ目は、米国独禁法も日本の独禁法も大まかには同じような法律であることです。二つ目はリニエンシー制度が整備されていること、三つ目は、その国の商取引に影響を与える行為なら他国においても適用される効果主義が機能することです」。

 向氏はこの3点が〝化学反応〟を起こすと重大事案になるという視点を踏まえ、①何が違反となるか、②平時に企業をどう守るか、③有事の対応について解説した。

 まず「①何が違反となるか」について、価格カルテル、入札談合、見積合わせにおける受注調整を挙げた。特に入札談合は取引先制限カルテルとも言い得るものであり、価格のやりとりはしていない接触でも独禁法違反になり得る。

 反トラスト法の認定事実に関する「情報交換と合意」にどのような相関があるか。セミナーでは下図のような例を示し、重大事案に発展する筋道が詳細に解説された。


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受注意欲が思わぬ展開に

 例えば受注意欲に関する情報交換では、「当社はA市場、あなたの会社はB市場に棲み分けましょう」といった情報交換が受注調整の合意と認定されてしまう。
 また、その情報交換に価格下落防止の意図があると推認されれば、商品の役務の対価にかかる受注調整の合意があったと認定される。受注意欲から生じる合意でも、価格の合意と同様に違法行為となり得るのである。

 これらを踏まえて向氏は「②平時に企業をどう守るか」を説明。一般則としては競合との接触は厳禁である一方、各社の事情に応じたカスタマイズも必要となる。経営と現場にある実情にそぐわないルールのままでは、守りきることができない。

 しかし、いざという時に役立つのは「ルールを守り切っていた」という事実だ。他の事業者から得られた情報に基づき嫌疑をかけられた場合でも、自社が法令遵守してきた事実を丹念に地道に説明することで無罪を勝ち取ることは不可能ではない。

 「だからこそコンプライアンスの細部に魂を込めることが大事です。それは守れるルールをつくることとも言えます」と力説した。

 そして最後に「③有事の対応」である。米国司法省から文書提出・証人の召還令状や強制捜査・逮捕令状が届くなど有事の際、一般的には関連文書の探索・収集、対応作業の優先順位の策定が重要とされるが、これでは対応として不十分である。

 「重要なのは当局と対話する姿勢です。受け身ではなく、平時の対応の徹底を重視し、有事には平時の対応をもとに主体的に対話していくべきです」と強調した。


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Profile

向 宣明(むかい のぶあき)
桃尾・松尾・難波法律事務所 パートナー弁護士]


国内外の独禁法違反被疑事件等を手がける。
一橋大学大学院国際企業戦略研究科、立命館大学法科大学院講師も務める。




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