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米国における独禁法、
労働組合法の最新動向

桃尾・松尾・難波法律事務所、バーンズ&ソーンバーグ法律事務所 

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米国ビジネスセミナーレポート

 米国では、独禁法(反トラスト法)と労働組合法の分野で、外国企業の取締りが強化されている。この二つの法律の改正動向や企業への影響、法的リスク回避策や留意点などを解説する、「米国ビジネスセミナー」が東京・丸の内にて開催された。全米最大規模の法律事務所であるバーンズ&ソーンバーグ法律事務所のケンドル・ミラード弁護士とピート・モース弁護士、国内外の企業法務案件を数多く手がける桃尾・松尾・難波法律事務所の向宣明弁護士、鳥養雅夫弁護士が講師として登壇し、講演を行った。



 ● 米国の商取引を妨げる行為は域外であっても反トラスト法の違反対象に (ケンドル・ミラード 弁護士)
 ● 米国独禁法における三つの特徴が影響し合うと重大な事案に発展する (向 宣明 弁護士)

 ● 過去最大の労働組合法の改正と直近の労働法改正の動き (ピート・モース 弁護士)
 ● 日米の労働法の相違点の理解 特に差別禁止への配慮が重要 (鳥養 雅夫 弁護士)



米国の商取引を妨げる行為は
域外であっても反トラスト法の違反対象に

 何気ない会話でも米国反トラスト法違反に巻き込まれるケースがある。ケンドル・ミラード弁護士は、賀詞交歓会における競合企業との情報交換の一部が反トラスト法に抵触する様子をビデオで紹介した。

 反トラスト法では競合入札に関する会話だけが問題になるといった限定的なイメージを持つ人も少なくないが、競合企業との情報交換のすべてが違反の対象になり得る。

 ミラード氏は「反トラスト法では、違反行為を行った個人や、その個人を雇用していた企業のみならず、違反行為を知りながら制止しなかった上司も有罪になり得ます」と強調した。


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日本企業の違反も増えている

 米国司法省反トラスト部門の統計によると、過去10年間、罰則金総額は上昇している。2001年以降は全体で280人以上が連邦刑務所に収監され、そのうち有罪を認めた日本人は29人に上る。

 ミラード氏は「違反の指摘が年々増えている背景には、アムネスティ・プログラム、つまり司法省が関知していない違反を最初に通知した企業が罰金を減免される措置があります」と、違反者増加の要因や理由を踏まえて動向を詳しく解説した。

 そのうえで、「ここで注意すべきは、日本人が日本で行った行為でも米国の商取引を妨げる場合は取締りの対象になること、米国外に在住の外国人の起訴や受渡し要請も可能であることです」と述べた。

 問題はそれだけではない。法令違反が認められると、そのことで損害を受けた顧客や消費者が続々と民事裁判を起こす可能性もある。立証された場合、請求される金額は損害の3倍の額に膨れ上がることもある。また、反トラスト法違反のケースについて、「競合企業との合意が実現しなくても、合意そのものが違法行為になります」と指摘した。

 最後にミラード氏は、反トラスト法違反を事前に防止するために、次の四つの方法を示した。

① 具体的なコンプライアンス・プログラムを実施し、社内に「コンプライアンス文化」を構築する。
② チーフコンプライアンスオフィサーを選任し、トレーニングや監査を実施する。
③ 当局が認めるのは有効なコンプライアンス・プログラムのみであることを再確認する。
④ 有効なコンプライアンスに真面目に取り組み、迅速に行動する。

 そして、全体を通じて、有効なコンプライアンスを実行することの重要性が述べられた。


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Profile

ケンドル・ミラード(Kendall Millard)
バーンズ&ソーンバーグ法律事務所 パートナー弁護士]


バーンズ&ソーンバーグ法律事務所 反トラスト部門の最高責任者であり、複雑な大型企業訴訟を専門とする。

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Profile

小島 清顕 (こじま きよあき)
バーンズ&ソーンバーグ法律事務所 パートナー弁護士]


バーンズ&ソーンバーグ法律事務所ジョージア州アトランタ市事務所を拠点とし、全米で活動。日本企業の米国進出や在米日系企業の法務を多く手がける。
本セミナーでは通訳を務めた。




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