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コミュニケーションは
「量」が大事

株式会社メルカリ 執行役員 掛川 紗矢香

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「ねばならない」から離れた、メルカリのルール interview by CORK 第3回


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クリエイターのエージェント会社コルク法務部のコルク半井さんが興味本位で企業・人物訪問するコーナー「Interview by CORK」第8回のゲスト、日本最大のフリマアプリ「メルカリ」のサービス開発を行う株式会社メルカリの執行役員、掛川紗矢香さんの回最終回です。


関連記事
 第1回 「Go Bold」「All for One」「Be Professional」に込められた意味
 第2回 ルールはできるだけ少なく、性善説で運営


制度設計は
大胆かつセンシティブに

コルク半井:事業が拡大して、人が増えると、それだけ社内のことをすべて把握するのが難しくなっていきますよね。また、職種が違うと、見えているものも違うので、よかれと思っていても、適切なサポートができていない可能性もどんどん出てくるような不安があります。社内のコミュニケーションで、気を付けていること、これはメルカリっぽいぞという文化はありますか?

掛川:ランダムにシャッフルされたメンバーでお昼ご飯を食べる、『シャッフルランチ』はすごく意味がありますね。部署や役職を問わずメンバーを決めるので、お互いの状況を話して理解してもらう良い機会になります。普段の業務では触れないような情報を知ることができたり、色々な人とのつながりができて、それが業務の効率化、スムーズ化、新しい提案などにつながっています。


コルク半井:なるほど、いいですね。コルクはまだそういう機会を作っても情報交換がうまくできない。雑談が下手なんですよね。

掛川:『部活制度』も特徴的かもしれないですね。細かい活動報告義務などはなく、部員が5人集まれば、部として申請できて、1か月に一万円の部費が使えます。内容は本当に様々で、バスケ部やフットサル部、キャンプブなどから、ビール部、ワイン部、日本酒部なんていうのもあります。「そんなの単なる飲み会じゃん」と思われそうですが(笑)部活動施策の目的はコミュニケーションを取ってもらうこと。それで目的が達成するならいいんですよ。部は50個以上あって、結構みんな頻繁に活動しています。「ルールにさせない」ことが大事かなと思う例ですね。


コルク半井:そもそも会社で部活動をしよう、部費を出します、というルールはコーポレート部門が作ったものですか?

掛川:アイデアは役員からですね。メルカリは何かをするにあたって、全体に承認を取ってからでないと進めない、といった文化はあまりなく、ひとつのプロジェクトが実体化する速度が速いです。誰かの「これやりたい」が、すぐ実現されていますね。


コルク半井:私だったら、「部活動に予算いくら確保しないといけないだろう。。。」とか、先に考えてスピードを落としてしまいそう。

掛川:部を作っても活動しないところもあるし、活動したとしても5人以上のチームに1か月一万円なので、今のメルカリ全体の規模を考えるとその割合はとても小さいので、やろうと思ったらすぐできる内容でしたね。もちろん会社のステージよってどこまで重視するか、いくら使えるかといったポイントは変わるとは思います。


コルク半井: 誰かが「これいい」「こんな部活やりたい」と言ったとき、皆が他人事にせずに面白がってくれる、協力してくれる文化があるのがいいですね。Drink Meetupでも思ったのですが、皆さん本当に仲が良さそうで、それはコミュニケーションがたくさん取れているからでしょうね。

掛川:コミュニケーションはうちでもまだまだ十分ではないと思っています。部活動、シャッフルランチ、チームビルディング……、色々やっていますが足りてはいないと思っていて、今も模索しています。きっと同じ状況だと思いますよ。コミュニケーションは量が大事ですよね。


コルク半井:量が大事ですか?

掛川:「All for One」が会社のバリューのひとつなので、社内のことに関して「私は関係ない」「他部署のことは知らない」という状況は作りたくありません。そのために、メンバー同士でコミュニケーションを取って、他愛ない話から生まれることの量をもっと増やしたいんです。今は1か月に10人くらい、新しいメンバーを採用している状況なので、顔と名前が一致しない、といった状況にすぐになってしまう。会社としてコミュニケーションを推奨していかないと止まってしまいますね。仕組みとして作っているのは、1か月に一度の達成会があります。


コルク半井:毎月目標設定と振り返りをする会ですか?

掛川:目標達成したらお祝いをする会ですね。実は、目標未達成でもそれはそれで未達会として集まるんですけどね(笑)。会社としての目標をみんなで再確認したり、そのために個々人が何を頑張っているか、共有する機会として設けています。


コルク半井:今後、メルカリさんのコーポレート部門はどんなことに「Go Bold」、大胆に挑戦していくのでしょうか?

掛川: メルシーボックスの第2弾、みたいなものは考えています。名前に「ボックス」と入れたように、もともと後から機能を加えていくつもりで設計している制度なので。まず第一弾では産休育休を取得して復帰してもらいたいと考えていますが、例えばその復帰後、保育園に預けられなかったらどうするのか、会社が支援できるのかなど、考えたいことはまだまだありますね。


コルク半井: 確かに、復帰後のケアもされていると嬉しいですね。子育てのスタート、入り口ですからね。ライフステージによって、結婚、出産以外の問題も出てくるかもしれません。

掛川:メルシーボックスは子育てをする人のためだけの制度にするつもりはなく、全従業員のための総合的なものにしていきます。制度を作っても、それによって福利厚生、サポートが受けられる人、そうでない人が生まれてはいけなくて、全員が等しく受けられるバランスが重要だと考えています。制度を設計するということは、非常にセンシティブなことですね。


コルク半井:あの人は受けられていいなあ、私はダメだけれど、と思う人が出るのは望ましくないですね。例えば結婚、出産をしないという選択肢も尊重されるものであってほしいですね。

掛川:そうですね、コーポレートとして過度に福利厚生を制度として入れたいわけではないので、「ルール」という形ではなくても、みんなが働きやすく、「Go Bold」に働ける環境につながる文化作りやコミュニケーションの活性化に力を入れていきたいですね。


コルク半井:格好良いです、コルクももっと挑戦していきたいと思いました!


聞き手/半井志央(コルク)
イラスト/羽賀翔一(コルク・http://hagashoichi.cork.mu/
写真/BIZLAW編集部



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 「ねばならない」から離れた、メルカリのルール


Interviewer

半井 志央 [株式会社コルク 法務担当]

京都大学法学部卒業、ロンドンへの留学経験あり。
国内のメーカー法務を経て、コルクに入社し、法務・編集・経理などを担当。


コルクホームページFacebooktwitter(@shionakarai)

掛川 紗矢香

Profile

掛川 紗矢香 [株式会社メルカリ 執行役員]

東京女子大学英米文学科卒業後、株式会社GDH(現ゴンゾ)を経て2009年6月グリー株式会社に入社し、海外子会社立ち上げ、グローバルアカウンティングマネジャー等を担当。2013年10月より株式会社メルカリに参画。米国子会社設立、コーポレート基盤及び体制の確立等を手がけ、2015年2月執行役員就任。




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