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「Go Bold」「All for One」
「Be Professional」に込められた意味

株式会社メルカリ 執行役員 掛川 紗矢香

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「ねばならない」から離れた、メルカリのルール interview by CORK 第1回


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クリエイターのエージェント会社コルク法務部の半井さんが興味本位で企業・人物訪問するコーナー「Interview by CORK」第8回は、日本最大のフリマアプリ「メルカリ」の開発・運営を行う株式会社メルカリの執行役員、掛川紗矢香さんにお話をうかがいます。



「ミッション」は
分解しなければ伝わらない

コルク半井:メルカリさんが定期的に開催されているDrink Meetup with Mercariのコーポレート部門の回に参加させていただいたときに、掛川さんを中心に皆さんが「掛川組」として強く結束されていることが印象的でした。
 また、そのとき入社されたばかりだったスタッフのお一人が、メルカリという会社の魅力を自分のことのように嬉しそうにお話してくださったんですね。スタッフにそういうふうに会社のことを理解してもらう秘訣を知りたいなと思いました。皆さんがよく「Go Bold」という言葉を使われているので、その辺りにヒントがあるのではないかと思っているのですが。

掛川:「Go Bold」はメルカリのバリューのひとつですね。メルカリでは、ミッションを達成するために「Go Bold」「All for One」「Be Professional」という3つのバリューを設定しています。


コルク半井:会社の価値基準を、わかりやすい言葉で表現して、全員が意識しているのですね。コルクもそういうものが必要かなと思っているのですが、実際にどうやって作ればいいのかさえわからなくて。メルカリさんのミッションとバリューは具体的にはどうやって3つに決めたのですか?

掛川:メンバー全員が同じ目的のために同じ方向を向いたり、会社や個人の目標を決めたりするために、明確なミッションとバリューは必要ですよね。メルカリは、創業当時は今とは違う表現だったのですが、ミッションは掲げていました。3つのバリューを言語化したのは、そこから少し経ってからですね。どうやって、というところは、そんな秘訣があるわけではなく、代表と取締役で、いくつか意見を出し合って、ぱっと(笑)決めたんですね。


コルク半井:あっ意外とあっさりと(笑)。

掛川:でも、この3つのバリューはメルカリのことを端的に表現しているなと実感することが多いですね。メルカリは、シェアリングエコノミー市場において、大胆に革命を起こしたいという理念からできたサービスで、常に大胆に挑戦を続けていることは「Go Bold」ですし、提供しているひとつのサービスに全員が全力で取り組んでいるのはまさに「All for One」。

 また、まだ若い会社ということもありメンバーは中途採用者がほとんどなので、経験豊富な人も多く、責任を持って仕事をしていく「Be Professional」な働き方で、若手を牽引してくれています。メルカリでは、休めないほど仕事をするとか、遅い時間まで仕事をするということには価値を置いていないです。自分が休んでも業務を回せるようにしておくのがプロ、お休みを取れないのは言い訳にすぎなくて、プロならきちんと休暇を取って仕事を周りに振る、その環境を整えておくのが重要、というマインドが自然とあります。


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コルク半井:今、コルクでは個人の人事評価制度を作りたいと思っているところなのですが、バリューと人事評価は結びついているのですね。ひとつのサービスを全員が作っているのではなく、複数の事業が混在しているコルクでは、よりミッションと結びついた評価制度を仕組みとして入れることで、チームの力を強くしたいと考えているのですが、メルカリさんでは人事評価制度はどうやって作って導入しましたか?

掛川:人事評価制度は、バリューを決めた後に導入しましたね。メルカリはOKR[※]を使っています。3か月毎に、翌3か月間の会社全体としてのOKRをまず設定します。それから、そのOKRに紐付いたOKRを、個々人で設定します。自分が何をすれば、会社のOKRを実現することにつながるか、という視点で設定します。間に一度、上司と中間面談をして進捗を確認し、3か月の期間の終了時に振り返って結果を評価し、次の目標を設定します。それを3か月スパンで継続していく、という仕組みですね。

[※](Objective and Key Results (結果と目標) の略称。従業員の目標設定と達成率を測るためのシステム。Google、LinkedIn等の企業で取り入れられている)


コルク半井:コルクもまさにそういうことを仕組みとしてそろそろ入れたいです。

掛川:メルカリも10人規模のときは評価制度はなかったですよ。ただ、事業を拡大するためには人は増やさなければならないので、人数を増やすことと並行して、全員の目線を合わせるためにバリューを作ったり、ずっとフラットなままではいられないので正当に評価するためにOKRを入れたり、という感じで徐々に仕組みを作ってきました。ただ、ある程度人数がいないとOKR設定は難しい気がしますね。人数が少なければやることの幅も非常に広いし、すぐ隣の人と話せば解決することも多いですから。


コルク半井:そうですね。確かに、それはもう少し時間をかけるところかもしれません。今はまず、今のメンバーのために、「Go Bold」や「Be Professional」のような、みんなが自分のことだと認識して使える言葉で、コルクのことを表現したいですね。

掛川:3つのバリューは本当に良いなと思っていて、まず社内の浸透率がとても高いんですよ。スタッフ同士、日常会話でギャグかのように使っています。OKRを作るときも、バリューを意識しながら設定しています自分が何をしたら「Go Bold」になるのか?と、自然に考えながら目標設定や実際の業務ができるのは、身近な言葉だからかなと思います。どうしても「ミッション」のままだと、わかりにくいですよね、個々人が日々何を目指すべきなのか。だから企業は従業員に対して、会社の理念を分解してわかりやすく伝える必要があると思います。


コルク半井:ただ身近な言葉にするだけでいいでしょうか? 他に工夫されていることはありますか?

掛川:実は会議室の名前に、ミッション、バリューの中にある言葉を使っているんですよ。この部屋は、はミッション(Create value in a global marketplace where anyone can buy & sell)の中の単語からとった「BUY」という名前の会議室です。


コルク半井:それはいいですね!自然と目にしたり、意識したりする機会が増えますね。参考にさせてもらいたい、すごくいいヒントいただきました。

第2回につづく


聞き手/半井志央(コルク)
イラスト/羽賀翔一(コルク・http://hagashoichi.cork.mu/
写真/BIZLAW編集部



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 「ねばならない」から離れた、メルカリのルール


Interviewer

半井 志央 [株式会社コルク 法務担当]

京都大学法学部卒業、ロンドンへの留学経験あり。
国内のメーカー法務を経て、コルクに入社し、法務・編集・経理などを担当。


コルクホームページFacebooktwitter(@shionakarai)

掛川 紗矢香

Profile

掛川 紗矢香 [株式会社メルカリ 執行役員]

東京女子大学英米文学科卒業後、株式会社GDH(現ゴンゾ)を経て2009年6月グリー株式会社に入社し、海外子会社立ち上げ、グローバルアカウンティングマネジャー等を担当。2013年10月より株式会社メルカリに参画。米国子会社設立、コーポレート基盤及び体制の確立等を手がけ、2015年2月執行役員就任。




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