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日本人向けにカスタマイズした
実践的交渉学とは――

K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 客員教授 一色 正彦

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日本人向けにカスタマイズした実践的交渉学とは――

契約だけではなく、顧客からのクレーム対応や社内の部門間調整など、あらゆるビジネスシーンで必要とされるのが“交渉力”。今、K.I.T.虎ノ門大学院の交渉学科目では受講生の数が増加し続け、2015年6月13日に開催された学外向けの公開講座には定員(100名)を超える申し込みが殺到したという。交渉学科目ではどのような知識が得られるのか、ビジネスシーンではどう活きるのか。同大学院で『交渉学要論』『国際交渉特論』を担当する一色正彦氏にお話をうかがった。


交渉力の三要素を修得できる
カリキュラム構成

――交渉学とは、どのような学問なのでしょうか。

一色 K.I.T.では、“交渉”を「複数の当事者の利害関係等のズレや対立・衝突を乗り越えるための問題解決プロセス」と定義しています。さらに、実現したいことを「ミッション」と定義付け、交渉の目的を「問題解決によるミッションの実現」と定義しています。この場合のミッションとは、問題を解決した先に目指すゴールの意味です。特に交渉学のカリキュラムでは、企業で生じる対外的・対内的な問題の解決にフォーカスした交渉が主題になります。
 日本で“交渉”といえば、「揉め事を解決する」というイメージが一般的です。もちろんそういう側面もありますが、K.I.T.の交渉学はより広い概念で“交渉”をとらえ、紛争に限らず、社内外でのあらゆる利害対立から生じた問題の解決を目指すものです。


――講義を通じて、どういった交渉力を得られるのですか?

一色 交渉力を構成する主な能力を、私たちは3つのフェーズでとらえています。
 1 つ目は、交渉のシナリオ設計に必要な「分析力」。2つ目が、交渉を実施する「コミュニケーション力」。そして3つ目が、最終的な条件の詰めを行う「意思決定力」です。K.I.T.の交渉学科目では、この一連のプロセスをすべて講義内で学習することができます。


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――どのような方が受講されていますか?

一色 K.I.T.には『ビジネスアーキテクト専攻』と『知的創造システム専攻』の2コースがあります。交渉学科目は『知的創造システム専攻』の履修科目として2009年にスタートしました。そのため、本科目開設当初は、企業の知財・法務・技術部門に所属する方や、弁護士・弁理士の方が主流でした。
 しかし近年は、企業のビジネス部門の方や事業主の方が増え、約半数を占めています。年齢的には20代から50代まで、非常に幅広い方々が受講しており、中には、韓国や中国の弁護士・弁理士資格を持つ外国人の方もいらっしゃいます。


――交渉学といえば、米国ハーバード大学のロジャー・フィッシャー名誉教授の交渉学研究が世界的に有名です。この交渉学との共通点や違いは何ですか?

一色 基本となる理論は、ハーバード大学の交渉学研究であり、同じです。ただし、K.I.T.の交渉学は、この研究に基づいて東京大学と慶應義塾大学が共同開発した日本人向けの学習プログラムを活用しています。実際の講義では、日本企業の事例から開発したケースを用いた模擬交渉を主軸とした体験型のオリジナルプログラムを実施しています。私は、当時、東京大学の研究員としてこの開発に携わり、当時の開発に参加したメンバーが本科目の講師を務めています。




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一色 正彦

Profile

一色 正彦 [K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 客員教授]

大阪外国語大学(現・大阪大学)外国語学部卒業。松下電器産業(現・パナソニック)株式会社勤務を経て独立。東京大学大学院工学研究科非常勤講師、慶應義塾大学大学院経営管理研究科ビジネススクール非常勤講師。パナソニック株式会社エコソリューションズ社知的財産グループアドバイザー等。大学にて交渉学や経営法学などの研究・教育を行うとともに、企業の交渉戦略や人材育成へのアドバイスなども行う。著書に『契約交渉のセオリー』(レクシスネクシスジャパン、2014)など。




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