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環境法を糸口に
「行政法」を具体化する

上智大学法科大学院長 北村 喜宣

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一から教育し実績を築く上智大学法科大学院の「学び」のビジョン 第2回

 法曹資格者が活躍できる場は、企業だけではなく、行政や自治体へと拡がりつつある。ただし、そこには企業、行政の実務に即した具体的・現実的な「学び」が必要と北村氏は語る。インタビュー後編、お話を伺った。



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――前回は、弁護士がコンサルの世界に進出し、そこでインセンティブを稼ぐ未来像をご展望いただきました。今後、弁護士がコンサルタント的な活躍の場を見出すためには、法科大学院に政策法務的なカリキュラムを増やすよりも、法的思考を中心とした学習の場を強化していくことのほうが重要とお考えでしょうか?

北村 実際には、法律の専門家としての期待にお金を払うわけですから、ベーシックな法的理解があることは当然です。
 現実には、法科大学院を出ても弁護士にならない、あるいはなれない人も多数存在します。そういう人の将来を考えたときに、行政職員や行政書士になる、宅建業の資格を取るなど、法に関わる道を提示する役割が法科大学院にはありましょう。
 そういった面から言えば、カリキュラム科目として政策法務を教える、行政法や憲法に特化した実際的な業務を扱う科目を、法科大学院は今後創設する必要があると思います。

 たとえば、宅建業界で活躍するのであれば、土地に関する法的知識が必要になってくるかもしれませんし、企業法務部に就職する場合には、税法・独禁法をある程度薄く広く学んでいくことが求められるかもしれません。現在のカリキュラムでは、税法が2単位、独禁法が2単位とそれぞれ重たい課目ですが、それ以外に「知識として税法、独禁法を持っておきたい」という層のために科目を展開することが必要になってくるのではと思います。
 まさに社会のニーズに対応して、法科大学院のカリキュラムをどう形成すべきか、ということが問われています。
 法科大学院のカリキュラムは、2004年の設立時から基本的にはほとんど変わっていないのが実情です。上智大学もそうです。法科大学院の発足から10年強が経った現在、社会のニーズや学生の状況を踏まえてカリキュラムのオーバーホールが必要な時期に来ているのです。

 環境法で言えば、たとえば企業環境法は科目として存在していました。これをより企業に即した形で展開できないか、という視点で授業内容を見直しました。環境刑法では、学問的・抽象的な視点からより実践的な内容にして、現在では非常勤で警察官の方に講義を行ってもらっています。
 上智大学法科大学院では、過去5年間で言えば、全国平均が約4%のところ約30%が環境法選択で受験者が司法試験に合格しています。それほど環境法対応を充実させていて、「上智に行けば社会で行われている環境法のほぼすべてを学ぶことができる」という認識を皆様にいただいています。




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北村 喜宣

Profile

北村 喜宣 [上智大学法科大学院長]

上智大学大学院法学研究科(法科大学院)教授、上智大学法科大学院長。司法試験考査委員(環境法)。行政法学、環境法学、政策法務論専攻。主著に『環境法〔第2版〕』(弘文堂、2013年3月)『現代環境法の諸相〔改訂版〕』(放送大学教育振興会、2013年3月))『自治体環境行政法〔第6版〕』(第一法規、2012年10月))等多数。

【北村喜宣ホームページ】
http://pweb.sophia.ac.jp/kitamu-y/index.html




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