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行政実務を法的視点で
オーバーホールする

上智大学法科大学院長 北村 喜宣

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一から教育し実績を築く上智大学法科大学院の「学び」のビジョン 第1回

 「環境」「国際」という2つの特色を打ち出し、他の法科大学院には見られない独自カリキュラムと安定した司法試験未修者合格率を誇る上智大学法科大学院。法科大学院の入学者が減少し、司法制度改革の在り方が問われる中、上智大学法科大学院が描く「学び」のビジョンはどのようなものなのか。上智大学法科大学院長 北村喜宣氏にお話を伺った。



――平成27年5月21日、第20回内閣官房法曹養成制度改革顧問会議では、減少傾向にある司法試験合格者数について、最低でも年間1,500人程度は確保すべきだとする案が提示されました。本案では、法科大学院の入学者の減少が急激に進んでいることや少子化の影響で合格者数は今後も減り続け、1,500人を割り込む可能性もあり得ると予想しています。

北村 現在の法曹マーケットを取り巻く状況の要因は、他ならぬ制度の設計ミスにあります。どんなマーケットでも需要と供給のバランスを取って拡がるものですが、法曹マーケットにおける、需要に対する確たる根拠がないままに、多くの人材を供給してしまいました。結果、マーケットが肉離れを起こしています。市場に多く供給された法曹人材を、十分に吸収する余地が現在の社会にはないのです。

 本来であれば、いくつかの大学が最初に法科大学院を作り、そこをマイルストーンとして後発の大学が自分たちの特長を出そうとすればよかった。必須科目はどの法科大学院でも教えなければなりませんが、それ以外の部分で、後発の法科大学院ごとの特色が出せたはずです。そうなれば、法曹希望者と法曹マーケットはシンクロしながら増大していき、法科大学院への進学者は増えていったでしょう。でも、今はそういう状況ではありません。


――司法試験に合格しても、法律事務所への就職自体も以前に比べたいへん難しい時代になっていると言われています。

北村 「司法試験に合格した法科大学院修了生の就職難」という話題は、こと上智大学法科大学院ではほとんど聞いたことがないため、事実であるかどうかは分かりません。限界的事例をマスコミがおもしろおかしく報道しているのでは、と思える面もあります。
 ただし、若者がますます法科大学院という選択をしなくなってきた、という現状はあります。
 2015年5月の各紙では、定員を充たした法科大学院の数は54校の中で4校のみ(※)という、惨憺たる結果が報道されました。そのうち1校は、あとから定員を削減して充足率を100%にしています。
 また、若い人はますます安定志向です。将来が不安であるところに飛び込むことが少なくなっている。それも法科大学院に足を向けない要因になっているでしょうね。

(※)4校の内訳は北海道大学、一橋大学、大阪大学、同志社大学
平成27年法科大学院特別委員会(第68回) 配付資料 資料5-2 各法科大学院の入学者選抜実施状況等




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北村 喜宣

Profile

北村 喜宣 [上智大学法科大学院長]

上智大学大学院法学研究科(法科大学院)教授、上智大学法科大学院長。司法試験考査委員(環境法)。行政法学、環境法学、政策法務論専攻。主著に『環境法〔第2版〕』(弘文堂、2013年3月)『現代環境法の諸相〔改訂版〕』(放送大学教育振興会、2013年3月))『自治体環境行政法〔第6版〕』(第一法規、2012年10月))等多数。

【北村喜宣ホームページ】
http://pweb.sophia.ac.jp/kitamu-y/index.html




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