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法学部生として戦える場所

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仲裁・交渉のコロシアム 大学対抗交渉コンペティション 第1回

 「大学対抗交渉コンペティション(The Intercollegiate Negotiation Competition)」をご存知だろうか。国内外の主要大学20校から250名を超える学生達が仲裁・交渉の技術を競い合う、日本国内で唯一の大学対抗戦だ。各大学はレッド社、ブルー社の各陣営に分かれ、1日目に模擬仲裁、2日目に模擬交渉が行われる。国際的ビジネスを扱った極めて高度な課題設定がなされ、参加者は約2か月をかけて数十ページにもおよぶ問題に取り組む。英文契約書の読み説きから交渉戦略の立案、英語チームでの参加の場合は英語での書面作成や口頭弁論の準備など、参加者には、まさに「燃え尽きる」ほどの集中が求められる。
 本番では、著名企業法務部や弁護士、裁判官などが務める審査員による厳密な指摘が行われ、同大会を見学した企業の法務担当者は、そのレベルの高さに目の色を変えるという。
 仲裁・交渉のコロシアムとも呼べる「大学対抗交渉コンペティション」。設立の経緯と意義は何か。そこでは何が行われ、体験できるのか?



――本日はお集まりいただき、ありがとうございました。まずは皆さんの簡単な自己紹介を頂戴できますでしょうか。

井上 「大学対抗交渉コンペティション(The Intercollegiate Negotiation Competition)」(以下、INCと表記)での審査員歴はもう6年目になります。日本ヒューレット・パッカード株式会社の井上です。この6年間、INCの進化を強く感じていますね。各参加校によって色は違いますが、歴代の先輩からのノウハウの継承が、年を追うごとにうまくなっているなと感じます。

森下 上智大学の森下です。INCの運営委員会のメンバーで、企画・実施運営を行っています。

井上 そして毎年、INCの見事な問題を作成されていますね。森下先生がいなくては、INCは始まりません。

(編集部注:INC公式サイトでは、第1回大会からの全問題が掲載されています。その難易度や分量に触れていただくと、リアリティを持って本インタビューを読み進めることができます。2014年度版の問題はこちらからダウンロードできます

辻本 2008年度大会に東京大学チームから参加しました、楽天株式会社の辻本です。

平田 2014年度大会に参加しました、慶応大学3年の平田です。山手正史(慶應義塾大学法科大学院教授)研究会からゼミ形式で参加し、代表を務めました。

下野 同じく、2014年度大会に参加しました、東京大学3年の下野です。今回出場したメンバーは、全員が昨年度大会からの初出場組でした。INC経験者である4年生がアドバイザーとなって指導してくださり、東京大学チームは昨年に引き続いてのINC連覇を達成しました。私はその総大将を務めさせていただきました。

――ありがとうございました。森下先生にお伺いしたいのですが、INCはどのような経緯で生まれたのでしょうか?

森下 当時、法学部で授業を行っていた中で、「法理論だけではなく、交渉のスキルを競い合う形で教えてもいいのでは」と思ったことがきっかけです。交渉を勉強するうえでは、自分で実際に交渉をやってみることが大切です。同じように、交渉に興味を持った数人の先生方がおられましたが、どうせ交渉を体験するなら他大学とやった方が面白いということで意見が一致しました。大学それぞれのカルチャーがありますしね。それで、東京大学、上智大学、名古屋大学、大阪大学の4校が集まり、2002年に第1回大会が行われました。これが、非常におもしろかったんですね。参加校の先生方も、各方面に声をかけてくださり、回を追うごとに参加校が増えていきました。

――INCのおもしろさ、ユニークさはどんな点でしょう?

森下 ひとつのコンペティションの中で、仲裁と交渉を組み合わせている点ですね。参加者は多くが法学部の学生ですので、より関心を持ってもらえるように、交渉だけではなく、法律論を戦わせる仲裁も組み合わせました。仲裁、交渉、それぞれ3時間余りの長時間という点も、海外のコンペティションなどと比べた場合のINCのユニークな点だと思います。加えて、第1回大会から、既に日本語と英語、両方でコンペティションが行われていました。

井上 2002年の第一回目から、「交渉の国際化」というねらいがあったんですか?

森下 そこまで確たる意図はありませんでしたが、第1回大会参加校の中にも、最初から英語でやってみたいというメンバーがいました。2014年度大会ではオーストラリア、香港からも参加校があり、国外にもINCのネットワークが拡がっています。

辻本 そもそも、学生に交渉スキルを教えてみては、と思われたきっかけはどこからだったんですか?

森下 私自身はもともと銀行員で、実務的な教育に興味がありました。また当時、友人がアメリカのMITで交渉術を学んできたことで刺激を受けたり、ゼミで交渉に触れたところ、学生の反応や関心も高かったりしたことがきっかけになりました。将来、実務に通じる交渉スキルを身につけるためには、学生のうちからしっかり取り組んだほうがよいだろう、と思いました。




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