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英文契約書レビューに役立つ
アメリカ契約実務の基礎

アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー弁護士 石原 坦

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学術と実務をつなぐ

 これまで、世の中には学者の方が執筆した学術的な英米法の教科書はありました。また、英文契約の書式や条項のサンプルを記載した書式集もありました。しかし、学術と実務をつないで、両者の関係を説明するような書籍はなかったように思います。こうした声を受けて、『英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎』を上梓しました。

 実際に英文契約に基づく海外取引を日常的に扱っている企業の方々から、普段から使っている契約条項の背景が理解でき、役に立っているとのお声を頂戴しており、執筆した意義を感じています。また、社内研修の一部として、若手法務部員に読んで勉強してもらうとか、海外のロースクールに入学する前の入門書として読むなどの使われ方もあるようです。セミナーの際に、本へのサインを求められた機会もあり、大変嬉しく思いました。


アメリカの法律は英文契約の基礎

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 英文契約をレビューする際、準拠法や管轄がアメリカでなければアメリカの法律は関係ないのかと言われればそうではありません。日本で一般的に使われている英文契約のベースはアメリカなど英米法の契約書式や考え方に基づいて作られているからです。たとえば、日本の契約書でも見かける「完全合意条項」は、元々はアメリカの法的概念に基づく条項ですが、日本の契約実務に取り込まれています。したがって、アメリカの法律の考え方を学び、条項の意味を理解することで、仮に準拠法が日本であってもその条項はあったほうがいいのかいらないのか、今扱っている契約の問題がアメリカ法固有の問題なのか違うのか、など正確に判断できるようになるわけです。

 アメリカはトランプ政権となり、法令や判例も政権の影響を受けるでしょう。法律が改正されたときに、契約で規定した事項がどういった影響を受けるのか、といったことを事前に考えることも必要です。また、自社の属する産業に関して、新しい規制が及ばないかどうかも確認しなければなりません。

 「重大な悪影響」や「不可抗力」という概念がありますが、抽象的に契約に書かれてあるだけだと、そのような条項をもとに契約を終了したり、修正したりするのは難しいことが多いです。そこで、契約書が前提としている法律が変更された場合にどういった権利・義務が発生するかについて、契約上で具体的に記載することも考えられます。

 英文契約を学ぶ際、学術的な理論だけで、実際の契約実務においてどのように使われているかまで知らなければ、本当の意味で理解したことにはなりません。他方、実務だけ知っていても、どうしてそのような条項が必要なのかという理論がわかっていないと、交渉において自分の意見を強く主張できません。本書でその端緒をつかんでいただき、さらに英文契約の理論と実務への知見を深めていただけたらなと考えています。


コラムへの思い

 最後に、法律用語や契約書は特殊な表現が多いため、具体的なイメージを持ちにくいものです。契約実務に関わるビジネスマンに少しでも英文契約を身近に感じてもらい、自分の将来のキャリアを思い描いていただけるように、アメリカのロースクールに留学をした著者陣を中心に、アメリカでの実際の経験を記載したコラムも入れました。アメリカでの留学生活や仕事の雰囲気を感じていただけたら嬉しいです。




取材・編集:新川量子
写真:伊藤玲


英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎

石原 坦(著・編集)
定価:2,800円+税

出版社:   レクシスネクシス・ジャパン
ISBN-13:  9784908069802
発売日:   2016/10/17




著者のセミナー情報

 2017年6月7日開催 【書籍付】英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎

石原 坦

Profile

石原 坦 [アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー弁護士]

2000年4月弁護士登録(第一東京弁護士会)、2015年4月アンダーソン・毛利・友常法律事務所にパートナーとして参画。国際取引・M&A・ヘルスケアを専門とし、総合商社及び日本銀行への出向経験を有する。日本国弁護士・ニューヨーク州弁護士・カリフォルニア州弁護士。主な著書として『英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎』(レクシスネクシス・ジャパン、2016)、『M&A実務の基礎』(商事法務、2015)。

ホームページ:http://www.amt-law.com/professional/profile/HSI




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