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サイボウズ株式会社(第1回)

GVA法律事務所 弁護士 山本 俊、飛岡 依織

Venture

レクシスネクシス・ジャパン(株)が提供する法令・判例・行政総合ソリューション「Lexis AsONE」で好評連載中のオリジナルコンテンツ「Business Issues」から『弁護士の視点から観るベンチャー業界ユニーク人事制度事例集』をご紹介します。大変ご好評をいただいた前回に続き、今回は「サイボウズ株式会社」の人事・労務制度に迫ります。(平成27年6月29日 Lexis AsONE上で公開)



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1 はじめに

 本連載は、注目のベンチャー企業が実際に採用するユニークな人事・労務制度について、労働法の観点から解説する連載企画です。今回は、サイボウズ株式会社の人事・労務制度を解説します。
 サイボウズ株式会社(以下「サイボウズ」といいます。)は、「グループウェア」の開発・販売・運⽤事業を手掛ける一部上場企業です。
 サイボウズは、独自の人事・労務制度を数多く採用していることで有名ですが、その中でも、「選択型⼈事制度」、「育⾃分休暇」、「副業解禁」、給与・人事評価制度について、全2回にわたって労働法務の観点から解説していきます。


2 サイボウズの働き方-「選択型⼈事制度」

 サイボウズでは、「選択型⼈事制度」という制度を導入しています。「選択型⼈事制度」とは、勤務時間と勤務場所について9種類の勤務形態を用意し、その中からライフスタイルに合わせたものを社員が選択できるという制度です。

 具体的には、勤務時間について、①ワーク重視型(裁量労働)、②ワークライフバランス型(残業少なめ)、③ライフ重視型(残業なし又は短時間勤務)の3種類、勤務場所について、④オフィス勤務、⑤オフィスとその他の場所、⑥場所の制約なしという3種類、これらの組み合わせとして9種類の働き方が用意されています。

 サイボウズがこのような制度を取り入れるに至った経緯は、当時、残業が多く職場環境にも問題があったために離職率が28%にまで上昇したこと、また、社員が増えるにつれて、女性社員の出産・育児による休業が増加したことなどが原因で、人手不足に陥ったことにあるといいます。
 新たに採用しようと思っても、採用コストがかかるうえに、当時まだ知名度が高くなかったサイボウズは、良い人材を短期間で大量に獲得するのは難しく、また、採用できたとしても、一から社風や企業理念を浸透させるための教育コストがかかるという問題がありました。

 そこで、離職率を下げ、出産・育児等で一度休業したとしても復帰できるような環境を整え、“社員がより長く働ける会社にする必要がある”と考えたのです。
 もっとも、社員の平均年齢が33.8歳と若いサイボウズでは、思い切り働きたいという者も多く、75%程度は①ワーク重視型×④オフィス勤務の働き方を選択しており、残りの25%程度が、②ワークライフバランス型や③ライフ重視型で、かつ④オフィス勤務、⑤オフィスとその他の場所又は⑥場所の制約のない働き方を選択しているとのことです。
 特徴的なのは、フルタイム勤務の社員のみが裁量労働制を選択できるとするのではなく、短時間勤務の社員であっても裁量労働制を選択することができるとするなど、労働時間の長短に関わらず自分に合った働き方を選択できるとしている点です。


3 労働法上の勤務形態

 労働基準法においては、始業・終業時間が定められており、その時間どおりに勤務するという勤務形態が原則とされていますが、その他にも、次のような勤務形態が定められています。

㋐ 1か月単位の変形労働時間制  (労基法第32条の2)
㋑ フレックスタイム制     (労基法第32条の3)
㋒ 1年単位の変形労働時間制   (労基法第32条の4、第32条の4の2)
㋓ 1週間単位の変形労働時間制  (労基法第32条の5)
㋔ 専門業務型裁量労働制    (労基法第38条の3)
㋕ 企画業務型裁量労働制    (労基法第38条の4)

 また、正社員よりも所定労働時間が短い短時間労働、いわゆるパートタイムという働き方があります。
 今回は、変形労働時間制とパートタイム労働について解説します。



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