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『プレップ憲法 [第4版]』

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(「プレップ憲法 [第4版]」 戸松秀典 著/弘文堂 2016年2月)

Editor’s Book Guide 第10回

「BIZLAW」を運営するレクシスネクシス・ジャパンには、リーガル専門誌「Business Law Journal」、法令・判例・行政基準データベース「ASONE」、『企業法務のセオリー』等の実用的法律書籍、そして「BIZLAW」の4つの編集部があります。Editor’s Book Guideでは、各編集部エディターが選んだおすすめの一冊をご紹介します。



 もうすぐ5月3日、憲法記念日です。今回のブックガイドは、憲法記念日に是非おすすめしたいロングセラーの一冊をピックアップしました。

* * *

 戸松秀典著『プレップ憲法』。本書は初版の発行が1986年。憲法そのものの逐条解説とは趣を異にし、憲法について考えるための感覚を綴った内容が支持され、発行から30年を経た2016年、第4版が登場した。

 第4版のまえがき、そして、あとがきにも記されているが、この書籍の読者層は広い。著者は、憲法や憲法問題を考えるための憲法との向き合い方や、個別の法規まで含めた憲法を中心とする法秩序の中で私たちが生活していることを伝えようとしている。それゆえに、学生のみなさんだけでなくビジネスパーソンも含めた私たち主権者すべてに響くのではないだろうか。

 未読の方もいらっしゃるので書籍内容の具体的な部分は割愛し、本稿では少し違った角度で本書を見てみたい。実は、本書にはいくつかの読みやすくするための工夫や構成のリズムが存在する。実はこのような工夫も、知らず知らずのうちに頁をめくるひとつの要因なのかもしれない。

 目次を見てみると、全体が3部で構成されている。そして、第1部は第1~3章、第2部は第4~6章、第3部7~9章。よく見ると、一つひとつの部が、きっちり3章分で構成され、3章→1部、3部→1冊のリズムを刻み、章を多くしないことで全体を把握しやすくした工夫がなされている。
 そして、頁の分量。各章の分量がほぼ20頁前後に整っているのである。本書は3章で構成されているため、自動的に各部もその3倍の60頁弱でまとめられていることになる。このように、章の構成や、文章の量も、幅広い読者を想定したよみやすい設計がなされており、書籍としても美しい構成が備わっていることに驚く。
 この秩序だった構成は、個人的には、まるで憲法を中心とした法秩序の世界観のようにも思えた。

 最後に、印象に深い頁として150頁に触れる。この頁には、憲法を考えるのにふさわしいコンディションについて記述されているのが鮮烈。そして、読み手が苦しくならないように、著者があえて配慮したことが表れた頁のように思う。

 この書籍の帯に、まさしく本書を表す表現がある。

 「主権者として「憲法」に向き合うために」。

 この書籍は、理論だけでなく具体的な裁判例(事実)を用いて記述されている。それは、憲法を別世界のものとして間違って扱わないように、身近に感じながら正しく向き合ってほしいとの、著者のメッセージの様にも思う。

 今年の憲法記念日は、じっくりと憲法に向き合ってみませんか。


 写真・文 木村寛明(Bizlaw)




● 戸松秀典名誉教授インタビュー
  憲法と法秩序(2015年8月)

● あわせて読みたい戸松秀典名誉教授の憲法書

プレップ憲法訴訟

著 者 :戸松秀典
出版社 :弘文堂(2011年10月)
判型  :4-6 並製 148ページ
ISBN   :978-4-335-31317-2
定価  :1,200円+税

憲法

著 者 :戸松秀典
出版社 :弘文堂(2015年5月)
判型  :A5 上製 552ページ
ISBN   :978-4-335-35576-9
定価  :5,200円+税
備考  :Editor’s Book Guide 第7回



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