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『なめらかな社会とその敵』

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(鈴木健/ 勁草書房 2013年1月)

Editor’s Book Guide 第1回

「Bizlaw」を運営するレクシスネクシス・ジャパンには、ビジネスパーソンのためのリーガル専門誌「Business law Journal」、判例データベース「ASONE」、『企業法務のセオリー』等の実用的法律書籍、そして「Bizlaw」の4つのメディアごとに編集部があります。Editor’s book guideでは、若手リーガルパーソンのために各編集部エディターが選んだ選りすぐりの一冊をご紹介します。



 「情報技術の革新によって社会をバージョンアップする」として、本書は対象読者を「300年後の未来人」と設定する。活版印刷の登場という革新から300年の時間を経て、社会はインターネットという第二の革新を迎えた。社会は300年スパンで本質的な変化が到来する、というのが著者・鈴木健氏の思想背景の1つだ。鈴木氏はインターネットが登場してから300年後の社会に射程を定めながら、「貨幣・投票・法・軍事」の4つのソーシャルシステムに対して情報技術の応用可能性を提示する。

 鈴木氏が主催し、本書の中で展開される「伝播投資貨幣PICSY(Propagational Investment Currency System)」という概念は、貨幣の等価交換対象である購入対象の「価値」「利益」が人から人へ伝播していくという特徴を持つ。PICSYは、「コミュニティに対して貢献した度合いに基づき、購買力を得る権利を分配する」という互報酬制原理に基づき、その最終的な目標は「組織のバーチャル化」「投資による社会取引(売買行為など)の変化」とされている。

 本書のタイトルにもある「なめらかな社会」とは、さまざまな個々人の関係性・多様性・つながりを保持しながら構築される社会の姿である。その有機的な社会で流通されるであろう「貨幣・投票・法・軍事」のあり方を、鈴木氏は前述の「PICSY」や、PICSYをベースにした投票システムである「伝播委任投票システム」を用いて明示しようと試みる。そして、複数のネットワークに個人(Individual)が併存する「分人(Dividual)」的社会での政治イデオロギーを、「分人民主主義 Divicracy」として描き出す。ユビキタス・ライフログデバイスに基づいて自動実行される法や軍備など、「なめらかな社会」がエキサイティングに展開される。

 刊行後、賛否様々の論議を巻き起こした本書。内田樹氏は本書を読み、絶賛し、Amazonにレビューを寄稿した。(書籍編集部・八島)


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