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渋谷区条例が可決
LGBT問題解決への第一歩へ

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LGBTのアーキテクチャ 第3回

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本会議の賛成・反対意見

 3月31日、渋谷区議会の本会議にて懸案となっていたパートナーシップ条例(渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例案)が可決。同条例は、委員会の賛成多数で成立の見込みが出ていたものが、正式に議会での可決を得た形。  会議では、質疑はなく、5名による討論が行われた。

 自民党・佐藤真理議員の討論は「反対」。「6月の提案から2月まで答弁が出ず、報告書のみ。議論が尽くされていない」との意見。また、自民党代表谷垣氏による発言「家族関係がどうあるかというのは、社会の制度の建て方や秩序の根幹に触れてくる」と、区長の発言とを対比。「複雑な要素の多い同条例は、訴訟の嵐を招く可能性がある。拙速な条例制定は慎むべき」との見解を示した。

 民主党・鈴木建邦議員の意見は「賛成」。「渋谷区はパレードの実績もあり、この条例がアナウンスメッセージとしての力が大きい」「パートナーシップ条例はLGBT当事者に対しての住宅の保障や、貴重なセーフティネットとなる」と強調。付帯決議の重さを受け止めつつの賛成意見を述べた。

 無所属・笹本由紀子議員の意見は「反対」、「いくつかの問題を抱えたまま議決を採るには時期が早い」との意見。続けて、多様性の定義が曖昧であることや、女性の参画が遅れていることなどを挙げた。

 今回の条例提案に関わっているとされる無所属クラブ・長谷部健議員はもちろん「賛成」で、トランスジェンダーの友人や、自身の海外での体験などを語り、より深くLGBTイシューにコミットする姿を示した。

 討論のトリは無所属渋谷の岡田麻理議員。意見は「賛成」で個人としての平等を強く表明。「パートナーシップ条例の実施はマジョリティとしての第一歩」とも発言した。

IMG_5241のコピー

本会議は13:00より開始。傍聴券を求めて朝から列をなすなど、社会的な影響の大きさがうかがい知れる。本会議後には多くの報道陣がつめかけた。




喜びを分かち合う、アクティビスト達

 議会はその後多数決、全会一致とはならなかったが、賛成21名、反対10名で可決。この可決にあたってLGBTアクティビストであり元宝塚歌劇団花組の東小雪さんは「朝から緊張していたので、決まった瞬間は本当にうれしかったです」「10000人を越える人が応援してくださっていましたし、今日は仲間と喜びを分かち合いたい」と語った。パートナーのひろ子さんとは、たまたま引っ越しを考えていた時期にパートナーシップ条例の提案を聞いて、渋谷区へ転入したとのこと。「証明書が発行されることが決まったら、すぐにひろ子さん(パートナー)と取りに行きたいと思います」とも述べた。

 また、『ダブル・ハッピネス』著者であり、東京レインボープライドの共同代表であるトランスジェンダーの杉山文野さんは、4年間つきあっているパートナーとは、戸籍上女性同士になってしまうので、現状の法制度(※)では結婚ができないことを説明。戸籍の変更には、生殖器を切除することが法令で定められていること、生殖器を取り去るつもりはないと言い、いわば同性愛だけでなく広く包括的に意味がある条例であることを強調した。

※ 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律  第3条では「家庭裁判所は、性同一性障害者であって次の各号のいずれにも該当するものについて、その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる。」とあり、同条4項では「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。」と記載されている。


文・写真・編集/稲垣正倫(BIZLAW)



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